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マメナジープロジェクトの次世代エネルギー宣言
人口減と再生エネ10%で マイナス25%は意外と妥当!
(月刊ソトコト2010年1月号)
鳩山政権の2020年温室効果ガス25%減目標が話題を呼んでいます。 無茶だという分析をよく見ますが、その根拠として「茅方程式」という 要因分析が出てくることが多いようです。 これは、CO2排出(ΔCO2)を、エネルギーのCO2集約度要因(ΔCO2/E)、 GDPのエネルギー集約度要因(ΔE/GDP)、そしてGDP成長要因(ΔGDP)に分解するものですが (式1、2参照)、過去2度のオイルショックを含む期間では、省エネの進展(-2.3%/年)や 脱化石燃料化(-0.5%/年)にもかかわらず、高い経済成長率(+3.9%/年)によってCO2が増加した (+1.1%/年)と言えます((A)参照)。
鳩山政権の、2020年に1990年比25%減は、年率で-3.2%と換算できます。 これだけを見ると、大変なことに見えますが、今後人口が減少することを考慮すると、 一人当たりGDPを横ばいとして、GDP成長率(ΔGDP)は-0.3%ですから、 残りの2要因で-2.9%となります。 再生可能エネルギーが一次エネルギーの10%を占めるとすると、 エネルギーの脱化石燃料化が進み(-1.3%/年)、経済の省エネは-1.6%/年となり、 過去のオイルショック前後の時期の省エネ率である-2.3%/年よりも小さな下げ幅で済む ということになります。毎年1.6%の省エネ進展は、決して簡単なものではないかもしれませんが、 少なくとも過去経験したことのない大変な事態ということにはならなさそうです。
ある雑誌の分析では、人口減や経済の成熟、そして再生可能エネルギー増などを織り込まずに、 年率-3.2%のCO2減は過去経験したことのない厳しいものだという論調が展開されていましたが、 しっかりと要因に分析してみると、案外無茶なものではないということがわかります。
図1 2020年温室効果ガス削減目標と各種試算
特定非営利活動法人世界マメナジー基金 理事長
株式会社Governance Design Laboratory 取締役副社長/主任研究員
高瀬 香絵
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